数学のブログ

ベクトル空間 正方行列、部分集合、行列式、零

手を動かしてまなぶ 線形代数 (藤岡 敦(著)、裳華房)の第5章(ベクトル空間)、13(ベクトル空間)、基本問題、問13.5の解答を求めてみる。

n次の正方行列Aを

a i j = 1 ( i = j i < n ) a i j = 0 ( i j i = n )

と定めると、

det A = 0

なので、AはWの元である。

また、 Bを

b i j = 1 ( i = j = n ) b i j = 0 ( i n )

と定めると、

det B = 0

なので、 BはWの元である。

AとBの和の行列式について、

A + B = I n

なので、

det ( A + B ) = 1

よって、和はWの元ではない。

ゆえに加法について閉じていないのでWは部分空間ではない。