数学のブログ

空間と連続写像 連続写像と同相写像 直積、距離空間、全単射、逆写像、成分

トポロジー入門 (松本 幸夫(著)、岩波書店)の第1章(空間と連続写像)、4(連続写像と同相写像)の演習問題4.2の解答を求めてみる。

fとgが 連続とする。

( x 0 , y 0 ) X × Y

を任意の点とする。

任意の正の実数

ε > 0

に対して、

( x , y )

を直積

X × Y

元とするとき、 ある実数

δ x , δ y

が存在して、

d X ( x , x 0 ) < δ x d Y ( y , y 0 ) < δ y

ならば

d X 0 ( f ( x ) , f ( x 0 ) ) < ε 2 d Y 0 ( g ( y ) , g ( y 0 ) ) < ε 2

が成り立つ。

よって、

δ = min { δ x , δ y }

とおくと、

d ( ( x , y ) , ( x 0 , y 0 ) ) < δ

ならば、

d X 0 × Y 0 ( f × g ( x , y ) , f × g ( x 0 , y 0 ) ) = d X 0 × Y 0 ( ( f ( x ) , g ( y ) ) , ( f ( x 0 ) , g ( y 0 ) ) ) = d X 0 ( f ( x ) , f ( x 0 ) ) + d Y 0 ( g ( y ) , g ( y 0 ) ) < 1 2 ε + 1 2 ε = ε

よって、

f × g : X × Y X 0 × Y 0

は連続である。

f とgが同相写像のとき、 fとgは全単射が連続で、逆写像

f - 1 , g - 1

も連続である。

また、

f × g

は全単射で連続であり、逆写像

( f × g ) - 1

も連続である。

よって、

f × g

は同相写像である。