数学のブログ

固有値と2次形式 2次形式・エルミート形式 凸開集合、準凸であるための必要十分条件、パラメーター

解析入門(中) (松坂和夫 数学入門シリーズ 5) (松坂 和夫 (著)、岩波書店)の第18章(固有値と2次形式)、18.2(2次形式・エルミート形式)、問題14の解答を求めてみる。

fがUにおいて準凸 とする。

a、 bを 任意の実数、tを

0 t 1

を満たす実数とする。

このとき、

g ( ( 1 - t ) a + t b ) = f ( p + ( ( 1 - t ) a + t b ) h ) = f ( ( ( 1 - t ) + t ) p + ( ( 1 - t ) a + t b ) h ) = f ( ( 1 - t ) ( p + a h ) + t ( p + b h ) )

fはU において準凸 なので、

g ( ( 1 - t ) a + t b ) max { f ( p + a h ) , f ( p + b h ) } = max { g ( a ) , g ( b ) }

よって、 gはつねに準凸である。

逆について。

U の任意の点p および

h O h n

を満たす任意のhに対して、

g ( τ ) = f ( p + τ h )

がつねに準凸であるとする。

Uの任意の元a、 b と、

0 t 1

を満たす任意の実数tに対して、

f ( ( 1 - t ) a + t b ) = f ( a + t ( b - a ) ) = g ( t ) = g ( 0 · t + 1 · t )

gは準凸なので、

g ( ( 1 - t ) a + t b ) max { g ( 0 ) , g ( 1 ) } = max { f ( a ) , f ( b ) }

よって、fは準凸である。

(証明終)