数学のブログ

固有値と2次形式 2次形式・エルミート形式 凸開集合、実数値関数、準凸、凸集合、凸関数、準凹、凹集合、凹関数、必要純分条件、不等式

解析入門(中) (松坂和夫 数学入門シリーズ 5) (松坂 和夫 (著)、岩波書店)の第18章(固有値と2次形式)、18.2(2次形式・エルミート形式)、問題13の解答を求めてみる。

a

fを準凸とする。

c を任意の実数とする。

{ x U | f ( x ) c }

の任意の元a、 bに対して、

0 t 1 f ( ( 1 - t ) a + t b ) max { f ( a ) , f ( b ) } c

よって、

( 1 - t ) a + t b { x U | f ( x ) c }

ゆえに、

{ x U | f ( x ) c }

は凸集合である。

逆に任意の実数c に対して

{ x U | f ( x ) c }

が凸集合とする。

このとき、Uの任意の元a、b および

0 t 1

を満たす実数tに対して、

{ x U | f ( x ) max { f ( a ) , f ( b ) } }

は凸集合で、

a , b { x U | f ( x ) max { f ( a ) , f ( b ) } }

なので、

( 1 - t ) a + t b { x U | f ( x ) max { f ( a ) , f ( b ) } }

よって、

f ( ( 1 - t ) a + t b ) max { f ( a ) , f ( b ) }

すなわち fはUにおいて準凸である。

準凹についても同様。

(証明終)

b

fが凸であるとする。

Uの任意の元a、bと

0 t 1

を満たす実数tに対して、

f ( ( 1 - t ) a + t b ) ( 1 - t ) f ( a ) + t f ( b ) ( 1 - t ) max { f ( a ) , f ( b ) } + t max { f ( a ) , f ( b ) } = max { f ( a ) , f ( b ) }

よって、fはUにおいて準凸である。

狭義に凸、準凸の場合は

<

として同様に考えればいい。

凸を凹 におきかえた場合は

, <

をそれぞれ

, >

におきかえて同様に考えればよい。

(証明終)