数学のブログ

固有値と2次形式 2次形式・エルミート形式 ユニタリ行列の固有値、正規直交基底、複素数

解析入門(中) (松坂和夫 数学入門シリーズ 5) (松坂 和夫 (著)、岩波書店)の第18章(固有値と2次形式)、18.2(2次形式・エルミート形式)、問題3の解答を求めてみる。

Uをユニタリ行列とする。

U T - U = I

このとき、

U x = λ x x = U T - λ x x i = k = 1 n u k - i λ x k x i = λ k = 1 n u k - i x k ( i = 1 , , n )

また、

{ u 1 , , u n }

n

の正規直交基底なので、

| x i | = | λ | k = 1 n | u k i - | | x k | | x i | = | λ | k = 1 n | x k |

よって、

| λ | = 1

ゆえに、ユニタリ行列の固有値はすべて絶対値1の複素数である。