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行列式 行列式の他の性質 平面上の3点を頂点とする三角形の面積、ヘロンの公式、絶対値

解析入門(中) (松坂和夫 数学入門シリーズ 5) (松坂 和夫 (著)、岩波書店)の第16章(行列式)、16.2(行列式の他の性質)、問題7の解答を求めてみる。

3辺の長さについて。

a = ( x 1 - x 2 ) 2 + ( y 1 - y 2 ) 2 b = ( x 2 - x 3 ) 2 + ( y 2 - y 3 ) 2 c = ( x 3 - x 1 ) 2 + ( y 3 - y 1 ) 2

sを

s = a + b + c 2

とおく。

ヘロンの公式より、 問題の3点を3頂点とする三角形の面積は、

S = s ( s - a ) ( s - b ) ( s - c ) = 1 2 | - x 2 x 3 - x 3 y 1 - x 1 y 2 + x 3 y 2 + x 1 y 3 + x 2 y 1 |

また、

1 2 | det [ 1 1 1 x 1 x 2 x 3 y 1 y 2 y 3 ] | = 1 2 | x 2 x 3 + x 3 y 1 + x 1 y 2 - x 3 y 2 - x 1 y 3 - x 2 y 1 |

よって、これは 三角形の面積と等しい。

コード、入出力結果(Wolfram Language, Jupyter Notebook)

a=Sqrt[(x1-x2)^2+(y1-y2)^2];
b=Sqrt[(x2-x3)^2+(y2-y3)^2];
c=Sqrt[(x3-x1)^2+(y3-y1)^2];
s=(a+b+c)/2
Output
Sqrt[s(s-a)(s-b)(s-c)]
Output
Expand[%]
Output
Simplify[%]
Output
Simplify[%, Element[{x1, x2, x3, y1, y2, y3}, Reals]]
Output