数学のブログ

行列 行列の分割 正方行列、列ベクトル、積、零行列

手を動かしてまなぶ 線形代数 (藤岡 敦(著)、裳華房)の第1章(行列)、3(行列の分割)、チャレンジ問題の問3.6の解答を求めてみる。

Aが零行列ならば、任意のn次の列ベクトルxに対して

A x = O

また、 任意の n次の列ベクトルx に対して、

A x = O

のとき、 Aが零行列ではないと仮定する。

A O

このとき、

a i j 0 1 i n , 1 j n

を満たす i,j が存在する。

n次の列ベクトルx

k = j x k = 1 k j x k = 0 x = [ x 1 . . . x n ]

に対して、

A x = [ b 1 b n ] k = j b k = a k k j b k = 0

となり、

A x O

なので、 矛盾。

よって、n次の正方行列Aが任意のn次の列ベクトルに対して

A x = O

ならば、 Aは零行列である。