数学のブログ

整数 約数と倍数 任意の正の整数、零、最大公倍数

親切な代数学演習 新装2版―整数・群・環・体 (加藤 明史(著)、現代数学社)の第Ⅰ部(整数)、第1章(約数と倍数)の問5の解答を求めてみる。

5-1

a | a a | 0

なので、aはaと0の公約数であり、 aは正の整数で、
任意のaの約数bは

b a

なので、 aはaと0 の最大公約数である。

( a , 0 ) = a

(証明終)

5-2

1は

a , a + 1

の公約数である。

1より大きい公約数bが存在すると仮定すると、ある整数

q 1 , q 2

が存在して、

a = b q 1 a + 1 = b q 2

が成り立つので、

b q 1 + 1 = b q 2 b ( q 2 - q 1 ) = 1 q 2 - q 1 = 1 b

この左辺は整数なので、 右辺も整数で、

1 b b = 1 b = - 1

となり、仮定と矛盾。

よって、 1より大きい公約数は存在しない。すなわち 1が最大公約数である。

( a , a + 1 ) = 1

(証明終)