数学のブログ

積分法 定積分、Schwarezの不等式(シュワルツの不等式)、2次方程式、係数、判別式

微分積分学 (ちくま学芸文庫) (吉田 洋一(著)、筑摩書房)のⅣ.(積分法)、演習問題23.の解答を求めてみる。

実数の変数tについての次の2次不等式を考える。

( f ( x ) t + g ( x ) ) 2 0
f ( x ) 2 t 2 + 2 f ( x ) g ( x ) t + g ( x ) 2 0

この両辺の積分について考えると、

a b ( f ( x ) 2 t 2 + 2 f ( x ) g ( x ) t + g ( x ) 2 ) dx 0
( a b f ( x ) 2 dx ) t 2 + 2 ( a b f ( x ) g ( x ) dx ) t + a b g ( x ) 2 dx 0

ここで、

a b f ( x ) 2 dx 0

なので、判別式について、

D 4 = ( a b f ( x ) g ( x ) dx ) 2 - a b f ( x ) 2 dx a b g ( x ) 2 dx 0

よって、

( a b f ( x ) g ( x ) dx ) 2 a b f ( x ) 2 dx a b g ( x ) 2 dx

が成り立つ。

(証明終)

等式が成り立つのは、

f ( x ) t + g ( x ) = 0

のとき、 またこのときかぎりである。

よって、 等式が成り立つの は

λ f ( x ) + µ g ( x ) 0 | λ | + | µ | 0

を満たす定数

λ , µ

が存在するとき、またこのときかぎりである。