数学のブログ

“離散的”な世界 数学的帰納法と数列 数列の帰納的定義 漸化式、2次方程式の解、一般項

新装版 数学読本3 (松坂 和夫(著)、岩波書店)の第13章(“離散的”な世界 - 数列)、13.2(数学的帰納法と数列)、数列の帰納的定義の問36の解答を求めてみる。

2次方程式

x2=x+122x2-x-1=0

の解をa、b とする。

一般頃が

bn=Aan-1+Bbn-1

である数列

(bn)n\{0}

について考える。

a2=a+12b2=b+12

なので、

an+1=12(an+an-1)bn+1=12(bn+bn-1)

よって、

bn+2=Aan-1+Bbn-1
=12A(an+an-1)+12B(bn+bn-1)
=12((Aan+Bbn)+(Aan-1+Bbn-1))
=12(bn+1+bn-1)
b1=0b2=1

を満たすような定数A、 Bを求める。

A+B=0Aa+Bb=1
B=-AAa-Ab=1(a-b)A=1

上記の2次方程式 の判別式について、

D=1+8=90

なので、

ab

よって、

A=1a-bB=-1a-b

このようにA、 B を定めれば、

bn=1a-b(an-1-bn-1)

また、

a1=b1a2=b2n2an+2=an+1+an2bn+2=bn+1+bn2

なので、

an=bn

よって、

an=1a-b(an-1-bn-1)

2次方程式の解を求める。

x=1±34=-12,1

ゆえに、 求める一般項は、

an=11+12(1n-1-(-12)n-1)=23(1-(-12)n-1)

問35の階差数列、等比級数による結果と同じことが確認できた。