数学のブログ

距離空間の世界 実数全体の集合、真部分集合、同相、開区間、連結、連続写像、全単射

解析入門(中) (松坂和夫 数学入門シリーズ 5) (松坂 和夫 (著)、岩波書店)の第12章(距離空間の世界)、12.3(連結性)、問題6の解答を求めてみる。

実数全体の集合は連結なので、実数全体の真部分集合が実数全体の集合と同相ならば、それは区間である。

f : ( a , b ) f ( x ) = tan ( ( x - a + b 2 ) · 2 b - a · π 2 )

は同相写像である。

ゆえに、 実数全体の集合は区間(a, b)と同相。

f : ( a , + ) f ( x ) = log ( x - a )

は同相写像である。

ゆえに、 実数全体の集合は区間

( a , + )

と同相。

f : ( - , b ) f ( x ) = log ( - x + b )

は同相写像である。

ゆえに、 実数全体の集合は区間

( - , b )

と同相。

半開区間が実数全体の集合と同相かどうかについて。

[ a , b )

が実数全体 の集合と同相と仮定する。

このとき、

f : [ a , b )

を同相写像の1つとする。

( a , b )

も 連結なので、

g : ( a , b ) \ { f ( a ) } g ( x ) = f ( x )

g も同相写像であるが、

\ { f ( a ) }

は連結ではない。

これは g が同相 写像であることと矛盾。

よって、

[ a , b )

は実数全体の集合と同相ではない。

[ a , + ) , ( a , + ) ( - , b ] , ( - , b )

も同様にして考えれば、

[ a , + ) , ( - , b ]

も実数全体の集合と同相ではない。

よって、実数全体の集合と同相な真部分集合は、

( a , b ) , ( a , + ) , ( - , b )

の形の3種類の空間に限る。

証明で