数学のブログ

凸集合 クレイン=ミルマンの定理 可逆な線形写像、頂点の像、線分、可逆ではない場合

ラング線形代数学(上) (ちくま学芸文庫) (S.ラング(著)、芹沢 正三(翻訳)、筑摩書房)の付録1(凸集合)、4(クレイン=ミルマンの定理)、練習問題4の解答を求めてみる。

L ( P )

L ( S )

の頂点ではないと仮定すると、

L ( P )

L ( S )

のある線分上にある。

この線分 AB とすると、 ある実数 a、 b が存在して、

A , B L ( S ) L ( P ) = a A + b B a > 0 , b > 0 , a + b = 1

が成り立つ。

このとき、 L は可逆なので、

P = L - 1 ( a A + b B ) = a L - 1 ( A ) + b L - 1 ( B ) L - 1 ( A ) , L - 1 ( B ) S

となり、 P が S の頂点であることと矛盾。

よって、

L ( P )

L ( S )

の頂点である。

L が可逆でない場合は、主張は真ではない。

(証明終)